統合報告(Integrated reporting; とも呼ばれます) とは、企業の短期・中期・長期に及ぶビジネス・バリューについてコミュニケーションする能力を何よりも重視する哲学です。では、いかにして企業はこうした能力を備えていくのでしょうか? では、企業の全体像に対して、いかにあらゆるリソースが貢献しているかを描く「統合されたストーリー」を、内部・外部の利害関係者にコミュニケーションしていくことを通じてそれが可能になると考えています。では、投資家と利害関係者を念頭に置きながら、あくまでも全体的で統合された戦略、プランと予算を推進します。
国際統合報告評議会 (IIRC; International Integrated Reporting Council) によると、 は、以下のガイダンス原則にフォーカスしています。
- 戦略的なフォーカスと将来の方向性
- 情報の連携
- 利害関係者との関係
- 実質性
- 簡潔性
- 信頼性及び完全性
- 一貫性及び比較可能性
また、は以下の八つのコンテンツ要素を含みます。
- 組織の概要と外的環境
- ガバナンス
- ビジネスモデル
- リスクと事業機会
- 戦略とリソース配分
- 業績
- 概観
- 準備と表現
- 一般的なレポーティングのガイダンス
これらの原則と要素が実行された暁には、意思決定プロセスが、業務・財務の現実に即するということになります。それは、企業の長期的な活力を改善するポテンシャルが得られるというゴールでもあります。各部門のゴールについて、互いにその重要度が計られる文化が生まれると、あらゆる方面からの検討が加えられた意思決定が一般的に行われるようになります。