クラウドカルテ「blanc(ブラン)」を提供する亀田医療情報株式会社と、クリニカル・エフェクティブネス(臨床的有用性)ソリューションを提供するウォルターズ・クルワー・ヘルスは、両社がパートナー契約を締結したことを共同で発表します。亀田医療情報株式会社は、「blanc」のオプションサービスとして、臨床意思決定支援(CDS)リソース「UpToDate®」と医薬品情報リソース「Lexicomp®(レキシコンプ)」を製品ラインナップに加え、電子カルテを始めとする医療機関向け情報システム事業をいっそう強化してまいります。
1999年に診療録の電子保存が認められて以来、多くの医療機関で電子カルテが導入されてきました。厚生労働省によると、電子カルテは一般病院の46.7%で導入されており1、医療機関の基幹システムとして重要な役割を担っています。しかし、多くの電子カルテは施設内の閉ざされたネットワークで利用することを前提にしているため、施設外での利用や外部システムとの連携が難しく、医療の質や臨床効率向上を目指す医療機関にとって障壁となっています。
亀田医療情報株式会社のクラウドカルテblancは、パブリッククラウドを基盤に構築されたサービスです。クラウドでサービスを提供することにより、ネットワークに接続できる環境さえあればどこからでも使え、他施設との連携、遠隔診療、在宅診療などのニーズに柔軟に対応できます。
医療従事者は、UpToDateやLexicompをオプションサービスとしてblancと組み合わせて利用することで、blancの画面からUpToDateに含まれる25の専門領域におよぶ12,000以上の臨床トピックをキーワード検索して臨床上の疑問をポイントオブケアで解決したり、アイコンをクリックするだけでUpToDateのホーム画面を立ち上げることができます。UpToDateから得た情報は診療エビデンスとして容易に記録可能なため、患者様の診療に関わるすべての情報を電子カルテに集約し、医療の質の向上とケアのばらつき防止を図ります。
また、Lexicompによって、情報が不足しがちな小児・新生児、高齢者、妊婦・授乳中などの患者様に対する投薬やガイドラインを含む、グローバル標準の医薬品情報にすばやくアクセスできるため、臨床判断の現場での薬剤師の積極的な関与とより高品質なチーム医療を実現します。
blancと同様、UpToDateとLexicompは、オンラインとモバイルの両方で利用できるため、臨床上の疑問に対する信頼性の高い回答を迅速かつ容易に入手することができます。これにより、電子カルテを中心に構築されたワークフローに臨床意思決定支援リソースを直接組み込み、プロセスを効率化しつつ診察や治療、投薬にエビデンスに基づく情報を常時活用することが可能です。
提供開始時期
亀田医療情報株式会社は、ウォルターズ・クルワーとのパートナー契約に基づき、2021年4月1日より、臨床意思決定支援リソース「UpToDate」および医薬品情報リソース「Lexicomp」の受注・販売を開始します。
亀田医療情報株式会社 代表取締役社長の亀田 俊光は、次のように述べています。 「この度のウォルターズ・クルワー・ヘルス・ジャパンとの協業を心より歓迎致します。医療の質向上という課題は弊社にとって非常に重要な要素です。1992年から世界中の医療の現場で活用され医療の質に貢献されているUpToDateにまつわるパートナーシップを通じ、日本の医療の質向上に貢献できることを大いに期待しております。」
ウォルターズ・クルワー・ヘルス クリニカル・エフェクティブネス カントリーマネージャーの藤堂 正憲は、次のように述べています。 「亀田医療情報株式会社との新たなパートナーシップを心から歓迎致します。1995年から電子カルテの開発・提供に取り組まれている亀田医療情報株式会社との協業を通じて、電子カルテにエビデンスに基づく医療情報という価値を加え、医療機関の業務効率化と医療の質向上に貢献できることを楽しみにしております。」